第2部 礼典諸式 第19節 葬式(告別式) 告別式施行順序 司式者 ○○教会牧師 何某 1 奏楽 何某 2 賛美 聖歌 638「やがて天にて」 一同 3 聖書朗読 詩篇90篇、コリント人への手紙第一、15章 何某 4 祈祷 何某 5 賛美 故人愛唱歌 一同 6 履歴(省略することもある) 何某 7 告別の辞 何某 8 祈祷 同右 9 賛美 聖歌 641「わがつみのために」 一同 10 弔辞 教会代表 何某 各種代表 何某 友人代表 何某 11 弔電披露 何某 12 主の祈り 13 頌栄 一同 14 終祷 15 挨拶 親戚代表 16 告別(献花) 17 出棺(牧師は先頭に立つ) 聖書 詩篇90篇 1 主よ。あなたは代々にわたって私たちの住まいです。 2 山々が生まれる前から、あなたが地と世界とを生み出す前から、まことに、とこしえからとこしえまであなたは神です。 3 あなたは人をちりに帰らせて言われます。「人の子らよ、帰れ。」 4 まことに、あなたの目には、千年も、きのうのように過ぎ去り、夜回りのひとときのようです。 5 あなたが人を押し流すと、彼らは、眠りにおちます。朝、彼らは移ろう草のようです。 6 朝は、花を咲かせているが、また移ろい、夕べには、しおれて枯れます。 7 まことに、私たちはあなたの御怒りによって消えうせ、あなたの激しい憤りにおじ惑います。 8 あなたは私たちの不義を御前に、私たちの秘めごとを御顔の光の中に置かれます。 9 まことに、私たちのすべての日はあなたの激しい怒りの中に沈み行き、私たちは自分の齢をひと息のように終わらせます。 10 私たちの齢は70年。健やかであっても80年。しかも、その誇りとするところは労苦とわざわいです。それは早く過ぎ去り、私たちも飛び去るのです。 11 だれが御怒りの力を知っているでしょう。だれがあなたの激しい怒りを知っているでしょう。その恐れにふさわしく。 12 それゆえ、私たちに自分の日を正しく数えることを教えてください。そうして私たちに知恵の心を得させてください。 13 帰って来てください。主よ。いつまでこのようなのですか。あなたのしもべらを、あわれんでください。 14 どうか、朝には、あなたの恵みで私たちを満ち足らせ、私たちのすべての日に、喜び歌い、楽しむようにしてください。 15 あなたが私たちを悩まされた日々と、私たちがわざわいに会った年々に応じて、私たちを楽しませてください。 16 あなたのみわざをあなたのしもべらに、あなたの威光を彼らの子らに見せてください。 17 私たちの神、主のご慈愛が私たちの上にありますように。そして、私たちの手のわざを確かなものにしてください。どうか、私たちの手のわざを確かなものにしてください。 詩篇23篇(結婚式の項にある。) コリント人への手紙第一、15章50-58節 兄弟たちよ。私はこのことを言っておきます。血肉のからだは神の国を相続できません。朽ちるものは、朽ちないものを相続できません。聞きなさい。私はあなたがたに奥義を告げましょう。私たちはみなが眠ってしまうのではなく、みな変えられるのです。終わりのラッパとともに、たちまち、一瞬のうちにです。ラッパが鳴ると、死者は朽ちないものによみがえり、私たちは変えられるのです。朽ちるものは、必ず朽ちないものを着なければならず、死ぬものは、必ず不死を着なければならないからです。しかし、朽ちるものが朽ちないものを着、死ぬものが不死を着るとき、「死は勝利にのまれた。」としるされている、みことばが実現します。「死よ。おまえの勝利はどこにあるのか。死よ。おまえのとげはどこにあるのか。」死のとげは罪であり、罪の力は律法です。しかし、神に感謝すべきです。神は、私たちの主イエス・キリストによって、私たちに勝利を与えてくださいました。ですから、私の愛する兄弟たちよ。堅く立って、動かされることなく、いつも主のわざに励みなさい。あなたがたは自分たちの労苦が、主にあってむだでないことを知っているのですから。 ヨハネの黙示録14章13節 また私は、天からこう言っている声を聞いた。「書きしるせ。『今から後、主にあって死ぬ死者は幸いである。』」御霊も言われる。「しかり。彼らはその労苦から解き放されて休むことができる。彼らの行ないは彼らについて行くからである。」 祈祷 例1(篤信者のため) 永遠から永遠に変ることのない全能の御神よ、私たちは今ここに集い、計り知ることのできない深い御旨によって世を去った( )兄弟(姉妹)のために告別の式を営もうとしています。願わくは、私たちの執り行うすべてのことをみこころにかなうよう導いてください。 慈愛の父よ、御子イエス・キリストは死をもって死を滅ぼし、復活によって永遠のいのちの道をお開きになりました。そのいさおしによってこの兄弟(姉妹)は、世にあった時、慈愛の御手に導かれて主の救いを与えられ、永遠のいのちを相続する者とされましたことを感謝いたします。 すでに兄弟(姉妹)の霊は、肉の束縛から解き放されて、主のみもとに受け入れられ、平安と祝福のうちに移されたことを信じて、御名をあがめます。主よ、願わくは、兄弟(姉妹)の召されたことにより、この世に遺されて、嘆きの中にある遺族の方々の上に天来の慰めを豊かに与えてください。また、この兄弟(姉妹)とともに信仰の道を、互いに励まし合いつつ歩んでまいりました私たちにも、この際自らを省みさせ、信仰に目覚めさせて、この罪の世に打ち勝つことができるようにさせてください。私たちが現世においてさまざまな悩みと憂いに遭遇するとき、来るべき再臨の主イエスを待ち、恒久平和の神の国を望みつつ、その時の栄光と栄化の恵みを確信して、信仰生活に勝利を得ることができるようにしてください。 「私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせて、生きる望みを持つようにしてくださいました。また、朽ちることも汚れることも、消えて行くこともない資産を受け継ぐようにしてくださいました。これはあなたがたのために、天にたくわえられているのです」と使徒ペテロを通して教えられたみことばを信じ、主の現れたもう時、誉れと光栄と尊きとを、共に保つことを得させてください。 ラザロの墓で涙を流し、ナインのやもめをあわれまれた主イエス・キリストの尊い御名によってお祈りいたします。 アーメン。 祈祷 例2(信者のため) 全能の神、慈愛の父よ、神のみこころと御摂理とはいと深く、くすしくして計り知ることができません。主はこの世に人を生れさせて「人の子よ、生きよ」と言われます。また人をちりに帰らせて「人の子よ、帰れ」と言われます。万物は主の御旨のままに造られ、且つ保たれていますが、その深い御旨を知り尽すことはできません。私たちは今、主の忠実なしもべ( )兄弟(姉妹)に告別をするため、深い嘆きをもって御前にぬかずいています。主よ、あなたはこの兄弟(姉妹)を地上に遣わし、今またみもとにお召しになりました。私たちはその臨終に際して多くの祈りをささげ、できるかぎりの手段を尽して、地上におけるいのちがひとときでも長いようにと願いました。しかし、ついにみもとに召されましたのは、私たちがいま知ることを許されていない、深い御旨によるものと思い、主の万全な摂理の前に黙して、ただ主のご慈愛にお頼りいたします。 恵み深い父よ、主のあわれみによってこの兄弟(姉妹)は意義ある信仰の生涯を送り、多くの人に良き感化を与え、その走るべき道のりを走り終えてみもとに召されました。この兄弟(姉妹)の霊は、ついに帰るべき故郷に帰り、すでに父のみふところにいだかれていることを信じ、私たちはその霊を恵みの御手におゆだねいたします。しかしながら主よ、地上にあってこの兄弟(姉妹)とともに人生の行路をたどった者は、耐え難い悲しみと寂しさとを感ぜざるを得ません。特にこの兄弟(姉妹)を失ったことによって遺族の受けた痛手は、ほかの何物によってもいやされがたいものであります。私たちは、これらの人々の上に、主の慰めと御助けとが豊かに与えられるように切に祈ります。また、これらの人々が召された兄弟(姉妹)の遺志を継ぎ、その心に添うことを得させてください。一粒の麦となって地に落ちて死なれた兄弟(姉妹)の死をむなしくならせないで、多くの人々に救いといのちとをもたらす祝福の源とならせてください。私たちは、人生最大の悲しみの中にある時も、復活の主と再臨の主とを信じる信仰によって、私たちのうちに生きた望みと力とが与えられることを感謝いたします。永遠不変の希望による慰めをもって私たち一同を慰め恵んでくださいますように。私たちの主イエスの尊い御名によってお祈りいたします。 アーメン。 祈祷 例3(求道者、未信者のため) いのちの源なる全能の御神よ、人の生くると死ぬるとは、万物創造の神の御手のうちにあると信じます。私たちは今、神の摂理のうちに人生の旅路を終えて帰るべき所に帰られた故人の亡きがらに対して告別の時を持ち、最後の礼を尽そうとして集ってまいりました。願わくは、精霊の御導きのうちに執り行うことを得させてください。 人のすべては天地創造の神の御手のうちにありますから、私たちは今、故人の霊を神の御手におゆだねいたします。神よ、故人を失って悲しみのうちにある遺族の方々の上に、また私たち一同の上に、慈愛の御手を伸べて天来の慰めを与え、失望することなく信仰によって強く立ち得るよう励ましを与えてください。 この際私たち一同に、人生について深く考えさせ、永遠の思いを切実にならせ、人生の最大事たる死についても深く考慮することを得させてください。善を行い、良いわざに富み、惜しみなく施して、自分自身のために良い基を蓄え、未来の備えをして、まことのいのちを得ることができるようにしてください。「神のみわざに目を留めよ。神が曲げたものをだれがまっすぐにできようか。順境の日には喜び、逆境の日には反省せよ。これもあれも神のなさること」とのみことばのように、この厳粛な時に、私たちの目と耳とを開いて、私たちに語っておられる神の御声を悟らせてください。当家にとってはまことに災いの日ですが、この際、心の覚醒が与えられ、信仰に生き、神の恵みにあずかることを得て、前途に希望と祝福の豊かに備えられることを信じ、ひたすら御名をあがめます。今日の悲しみが後日の感謝と変るよう神の恵みを与えてください。私たちの主イエスの御名によって祈ります。 アーメン。